建築/住宅
多様性:色々な人が住んでいる

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色んな人が生きている!
だから、住まいも価値観の多様性!
あなたは住めますか?

☆ ☆ ☆

掲載の住宅は、現在・国内や世界で活躍している建築家の作品で、建築界のノーベル賞と言われる”プリッカー賞”の受賞者の方も多くいます。



・・・ 貴方は住めますか



☆ 住宅探訪 ☆


1  建築家:藤本壮介氏 HOUSE NA
■1  HOUSE NA /外観
ほとんどガラス張りにした極限まで軽快な佇まい
奥の家がこの建物を通して見えます
狭い敷地に建つ、スキップフロアーで広くした住宅
建築家:藤本壮介氏 HOUSE NA 内観
■1 内観
これが室内です
まるでジャングルジムのようです
浴室も四面全てガラス張り(カーテンはある)

・・・ 建築家も住んでる施主もすごいの一言!


2  建築家:藤本壮介氏 HOUSE N
■2  HOUSE N /外観
構造体が入れ子状になった住まいで、外囲いの壁や屋根は穴だらけ
■2  外観というか内観
外界との緩衝体としての中庭には植栽


3  建築家:藤本壮介氏 HOUSE K
■3  HOUSE K/外観
船の先端みたいな造形で
三角の傾斜した室内空間で屋上が広場になっている
明かりは主にトップライトから取っている
■3  内観
端から端まで見通せる空間でワンルームになっているから広く感じる


4  建築家:西澤立衛氏 森山邸
※ 世界的に有名になった住宅です
■4  森山邸1/外観
・・・ 通りから見る敷地と建物

部屋の一つ一つを独立させ、各部屋の間を庭や通路にした形態で、通りから内部が見え、通路は他者も通り抜けられ、プライバシーよりもコミニケーション重視の住宅。
森山邸
■4  森山邸2/外観
壁・天井(屋根)・床の全てが厚さ16mmの鉄板で出来ている。
その他は、大きなガラス窓で、夏は暑く・冬は寒いだろうが、施主は楽しんで住んでいる
■4  森山邸3外観3
部屋と部屋の間は庭や通路になっていて人々の行き来もある。
これからの住居・居住性とはと考えさせられる住まいです。
このような形態を考えた建築家は凄いが、容認した施主は更に凄いと思える住まいです。
■4  森山邸4/ 内観
奥に見えるのが独立したガラス張りの浴室とトイレ。
通りからも、部屋の中は丸見えで、プライバシー重視の方は住めないでしょう。
しかし、これが良いという方もいる
・・・ 多様性!の見本的住まい
■4  森山邸5/ 平面図


5  建築家:西澤立衛氏 G-House
西沢G-House
■5  G-House1 /外観1
ビルとビルに挟まれるように建つ狭小住宅
■5 G-House 2 /外観2
ビルの谷間に建っている住まいの姿
室内は、各階・螺旋階段と隙間のスペース(踊り場的)が部屋になっていて、四階まで空間が繋がっている感じで、東京の青山にある搭の家(東邸)のような空間構成


6  建築家:妹島和世氏 プラットホーム:小淵沢別荘
■6  プラットホーム:小淵沢別荘 /外観
面白い建物で、建築というよりも宇宙船みたいです
・・・ 現存していません
一年ほどで壊されたそうです
宇宙のかなたに飛んで行ってしまいました
固定概念や常識に捉われない建物で私は好みですが、
八ヶ岳・小淵沢・・・
冬にはマイナス10度くらいになるので寒かったのかもしれません


7  建築家:妹島和世氏 住宅
■7  住宅 /外観
歪んでいる? 目の錯覚ではありません
倒れそうで倒れない!
■7 現在
時と共に周辺が変わり、家族も変わる!
残念ですが、ガラス部分は覆われてしまった
冬に寒いのか、夏に暑いのか、或いは視線対策?


8  建築家:山田紗子氏 住宅:自邸
■8  住宅:自邸/外観
工事現場の足場パイプを外部のテラスや階段に使用した住まい
まだ工事中のような外観だが面白い雰囲気を出している
インドフリークの私には馴染める住まいです
建築家・石山修武氏の世田谷の自邸兼事務所を思い出す
■8  内観
外部の鉄パイプや金属に対して室内は徹底して木を表している
外観の排他的な雰囲気とは異なり住みやすそうな室内です


9  建築家:安藤忠雄氏 住宅/住吉の長屋
・・・ 多様性住宅の原点的な住まい
9  住宅:住吉の長屋 / 外観
あまりに有名になった住宅で、安藤忠雄氏の初期の出世作
最初は、トイレに行くのに傘をささなくては等々、批判はあったが、今では名建築として世界中から見学者が後を絶たない。 ・・・ あの批判は何だったのか?
安藤忠雄氏 住宅/住吉の長屋
9  住宅:住吉の長屋 / 内観
長屋の真ん中をくり抜いて造り上げた住宅で、工事費(当時)1000万円の住まい。
コストといい、工事といい、空間といい、建築家(作者)の執念を感じる名建築で、この建物以降の住宅が変化していったエポック的な住宅(建築)。


10  建築家:坂茂氏 住宅:カーテンの家
■10  住宅:カーテンの家/外観
テラス部分に大きなカーテンを設け・カーテンで囲った住宅
風が強いと写真のようになるが、雨の日はどうするのか?
■10  夜の外観
夜間、カーテンを閉めるとこうなる


11  建築家:石上純也氏 住宅/レストラン
■11  住宅:レストラン/外観
地面を掘って掘った部分にコンクリートを流し込んで作った住宅
白い屋上部分が以前の地面レベル
■11  住宅:レストラン/内観
縄文人もびっくりの住まい
・・・ なんか、いいな~!
■11  内観
土の部分はコンクリートなんですが、
土が付着していい味が出たのでそのままにしたそうです



12  建築家:藤森照信氏 高過庵
■12  高過庵:茶室/外観
倒れそうで倒れない!
諏訪の街を一望する畑の真ん中にある茶室
給水や排水はないので、茶器や水は持って梯子を上がる
それとも、紐でつるし上げるのか?
・・・ 年寄りには難しいが、何か、いいですね!
使用水は窓から捨てるのか? ・・ 畑の肥料になる



13  建築家:藤森照信氏 山梨:清春芸術村/茶室
■13  清春芸術村:茶室/外観
またまた、倒れそうで倒れない!
清春芸術村の中にある茶室
一本足の傘のお化けみたいな造りで、

床組みがどうなっているのか不思議な建物


14  建築家:藤森照信氏 タンポポハウス
■14 タンポポハウス /藤森氏の自邸:外観
東京にある いかにも自然な風貌の住宅
タンポポなどの自然の草花が屋根や壁に生い茂るように設計されています。
自然の草花(俗にいう雑草)が生い茂る住まい。
常識的に考えるとメンテナンスは大変だと思うが、それも味わいなのでしょう。

・・・ 常識的なんてものはクソくらえ!
いかにも藤森氏らしい建物です。


15 建築家:高崎正治氏 : ゼロ・コスモロジー
■ 15 ゼロ・コスモロジー : RC造住宅
天と大地、心と宇宙に響く建築を提唱している建築家で、スピリチュアルな空間を造っている。
物質的な価値観を超越した住宅で、家の中央にある卵型のコンクリートの打ち放しの部屋(居間)には、小さな穴のような窓が幾つもあり、瞑想室のようでもあります。
住まいというよりも宇宙観測所或いは、天文台みたいな建築で、まるで、宇宙と交信しているような佇まいです。
この人の建築を見ていると、住まいも哲学:芸術なんだろうと思う。
■ 15 ゼロ・コスモロジー : 現在
打ち放しコンクリートの汚れが目立ちますが、これも一つの味です。
経年により更に神秘的な雰囲気になっています。
☆ ☆ ☆
尚、高崎正治氏の設計で1987年に「結晶のいろ」という新建築の表紙を飾った住宅が原宿に建てられましたが、残念なことに施主が住みこなせずに、一年も経たず壊されています。
ここに住むのは大変だろうとの思い出があり、私が今までに見てきた住宅・建築の中では一番の驚きのある建物でした。
この 「結晶のいろ」 という住宅は、建築という領域を超えた作品で、彫刻・芸術と言えるものでした。


16 建築家:高崎正治氏 NO2 : 天地のいえ
■ 16 天地のいえ : 木造住宅
同じく、 高崎正治氏 設計の住宅ですが、宗教施設ではありません
室内は外観よりも複雑な造形になっています。
スピリチュアルで宇宙に話しかけるような建物。
こうなると住宅というよりも彫刻的で、やはり、住まいも哲学:芸術なんだろうと思わせる建築。


17 建築家:故.川合健二氏/コルゲートハウス
17  川合氏の自邸:外観1
コルゲートという土木用の配管鉄板で造っている住宅
基礎は無く、コルゲートを繋いで転がし、あとは砂利で固定している
おおらかでいいな~!
17 外観2
作り手(住み手)の情熱と生き方が現れている住まい
川合健二氏は哲学的(?)に生きた方のようです!
17   室内1
ハニカム状の鉄板で窓を造っている
後に、暗いほうが落ち着くということで、この窓の一部は鉄板で塞いでいる
夏は暑いし、冬は寒い!
又、室内は暗いが、・・・ 惹かれる
17   室内2 室内風景
川合氏の死後、
年老いた奥様が一人で住んでいたが、・・・

この”住まい”を見ていると、
住宅(建築)は芸術というよりも、生き方を含めた哲学なのかもしれないと思える。

建物といい、住み方といい、生き方といい、感服する住まいです
軟な人間には、この生き方・住まいはシンドイ、
マネできるもんではないが、・・・ いいな~
☆ ☆ ☆
・・・ 住まいにも生き方が出る。
忘れかけている何かを語り掛けてくる住まい!


18  建築家:故.東孝光氏/塔の家
塔の家/外観
18  東氏の自邸外観
都心/港区の青山・キラー通りに面する6坪の敷地に、四十数年前に建った極小住宅。
都心での狭小住宅の名建築で現在も使われている。
今では信じられないが、建設時は周囲には高い建物もなく、この住宅が”塔”のように建っていました。
・・・ 当然隣のマンションも無かった。
そして、6坪という狭い敷地に駐車場まで取れているから凄い!

私の実家が近かったので、建設時から完成までよく見に行きました。
・・・ 名建築です!
18  東氏の自邸内観1
室内は玄関以外にはドアーがなく、上下一体化した空間となっています。
空間を広く使い・見せるために、トイレにもドアーはありません。

当時、都心に建てる・住むモデル的な住宅として取り上げられました。
18  東氏の自邸内観2
現在は、東氏のお子さん(建築家)が引き続き住んでいます。
坂倉 準三氏に師事していた東氏が、大阪から移転してきて東京のど真ん中に建てた家で、名建築中の名建築と言われ続けています。


19  建築家:藤野高志氏/生物建築舎
■19  事務所兼住宅/外観
外観は一般的で変哲がない しかし、
四周囲はコンクリートの打ち放しですが
屋根と言うか天井は下の写真のようにすべてガラス張り
■19  内観
室内の屋根・天井は全てガラス張りで床は土のまま
おおらかな空間になっている




全く形は異なるのですが、やり方・建て方として生物建築舎の建築を見ていたらインドでの住宅を思い出しました。

インドの田舎町でお邪魔した家は、四周囲の壁を牛糞を混ぜた土壁で造り、大きく開いた屋根には木々を縄で結んで簡単に骨組みを造り、その上に藁を乗せるだけで、床は土のママで室内には植物が繁茂していました。

雨期には藁を沢山乗せるらしいが、結構雨漏りはするとのこと。

おおらかでいいですね!

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: a10-world_human_no8.jpg


飲み残した水やお湯は床に撒き、 浸透したり植物の栄養にもなります。
さすがに残飯は外に捨てます。

夜は、藁の間から星が見え隠れしていたのを思いだします。

END