シリーズ:八ヶ岳思考
《 宇宙 》

色々な景色やモノを見て、色々な人に出会う旅

宇宙 Part2/アンドロメダ星雲

《 宇宙 Part 2 》



人類が宇宙のことを考える


私たちの太陽系が籍を置く、銀河系(天の川・Milky Way)の大きさは、直径10万光年(光の速さで走り続けても10万年経たなければ到達できない距離)で、太陽と同じような星(恒星)が、1000億個以上あります。

この様な星雲/銀河が数限りなくあるのが宇宙です。

私たちが考える大きさを、超越しています。
「無限大」という言葉がありますが、まさに宇宙は、私たちから考えると無限の世界の産物でしかありません。
その宇宙の事を考えられる、私たちは、無限の事を理解できる数少ない生物ではないでしょうか?

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

私たちの頭の中にも、宇宙に匹敵する「小宇宙」が存在するような気がします。
その一人の小さな人間が、大きな宇宙・無限大の宇宙を越えて悩む事が有ります。

それが、生きていることのような気がします。

☆ ☆ ☆

そんな時、空を見上げて、「ハ~」とため息が出るが、宇宙のことを考えると、マ~いいかと思えてくる。



”宇宙の新たな発見”



約138億年前の宇宙誕生から10億年後までの間に形成された銀河の集合体である最古の「銀河団」を東大、国立天文台などの研究チームが米ハワイ州にあるすばる望遠鏡で発見し 2005年2月17日に発表しました。


これまでの観測記録を5億年さかのぼる発見です。
宇宙最大の天体である銀河団が、宇宙開びゃく後早い時期から存在していたことを示す成果だといわれています。

研究チームは、2002年から03年にかけて南天のくじら座の方角を観測し、銀河が発する光の波長のずれをもとに地球からの距離を測定しました。

その結果、127億光年離れた位置に、6個の銀河が差し渡し300万光年の範囲に固まって存在することを確認しました。 

天体は遠くにあるほど古く、127億年以上前にできた銀河団ということになります。この最古の銀河団は、ふつうの銀河団より銀河の数が少なく、全体の質量も100分の1以下だが、一帯では星が活発に誕生しているとみられます。

銀河団は、離れている銀河同士が重力で引き合って作られていくという考えが主流だったのですが、研究チームの代表者である米宇宙望遠鏡科学研究所の大内正己研究員は、今回の発見を元に「特定の領域で銀河がかたまって誕生したため、初期の銀河団ができた」と推定、従来の理論の修正につながると話しています。

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◆ 銀河団=直径約1000万光年の範囲に数十個から数百個の銀河が集まったもので、太陽の1000兆倍もの質量があり、宇宙で最も大きい天体です。地球に最も近い銀河団は、約5000万光年離れたところにある「おとめ座銀河団」だといわれています。



惑星


【 地球(惑星)の誕生 】

地球(惑星)は、どのようにこの宇宙に姿を現したのかは、最近までは 太陽以外の恒星が太陽に非常に接近し、そのときにその星の引力によって太陽から引き出された一部の物質が固まって惑星をつくり、太陽の周りをまわるようになったと考えられたが、星と星がこの広い宇宙で大接近するのは非常に珍しい現象であり、このような事(恒星が惑星のお伴を従えるような現象)が太陽系だけに偶然に起こった分けではないことが分ってきました。

又、太陽から引き出された一部の物質が、太陽の周りをまわりだすということ自体 力学上不可能な事が分かってきました。

現在では、宇宙のどこにでも起こりうる現象で、太陽系が誕生したという考え方が有力になっています。
これは 恒星の誕生時、物凄い力によりあっちこっちで渦が出来、その渦に小さな物質が寄せ集められて成長したのが惑星です。
ある意味で、恒星になりきれなかった塊が惑星として誕生したという説です。

最近では、比較的近距離の恒星のいくつかに、いくつものお伴(惑星)が付いている事が分かってきました。

例えば、白鳥座の61番星とよばれる連星の片方には木星の10倍くらいの質量を持った星が4.8年くらいの周期でまわっている事が分かったし、バーナード星の周りにも24年くらいの周期でまわる木星よりも質量の重い星がまわっている事が判明しています。 

このことからも多くの恒星が地球のような惑星をお伴にしている事が分かりつつある。

この限りなく大きな宇宙の中には、親星からの距離がほどよく、地球と同じような条件を備えた星が無数にあると考えるべきで、そこには多くの生命が宿っているというふうに考えたほうが自然のような気がします。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

【 太陽と地球の最後 】

宇宙に散らばったガスや塵(水素)が薄い雲のようなものを作り、長い時間をかけて濃く固まりのあるガスの雲へと変化し、次第に自分の重力で真ん中へ真ん中へと落ち込んでくる。

そして、だんだん中心の密度が高まり、温度が急激に上昇し輝きだします。
この輝きは、前に書きましたように水素をヘリウムに変えて輝いています。

太陽の寿命は約100億年ですが、恒星の中には猛烈な勢いでエネルギーを出し(消耗)、太陽の何万倍もの明るさで輝き、数億年の寿命で終る星もあります。

太陽は寿命の90%の時間を安定した状態を続け、最後は今の大きさの200倍以上になり、地球の軌道も飲み込んでしまいます。

地球の最後は、太陽に飲み込まれて蒸発してしまいます。

地球の最後については、最近まで凍りついた暗黒の星になると思われていましたが、以外にも灼熱地獄を経て蒸発してしまうようです。
太陽はさらに膨張を続け、限界点に達した後収縮し小さな星になってしまいます。

恒星の質量によっては、何億倍にも輝き最後に爆発してしまう星(超新星)や中性子星といわれるとてつもない質量になる星もある。

その密度は1立方センチメートルのものが数億トンもあったり、直径は10Kmしかないのに、その質量が恒星なみという化け物のような星です。
さらに進むと有名な「ブラックホール」となり、全ての物質(光も)を閉じ込めてしまうくらいの大質量に成ります。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

地球の今の状況は「必然」で、このような事は、神が与えてくれたものではなく 宇宙のあっちこっちで起こっている事なのではないでしょうか。
宇宙の本を読めば読むほど、そう感じるようになりました。



【 宇宙の大きさ生命の誕生 】

仮に、貴方が宇宙の外から「ポイっと」宇宙の中に、投げ込まれたとしたら、貴方が惑星の上か、その近くに落ちる確率は、一兆の一兆倍のその又十億倍に一つの確立よりもっと小さいということです。

分けが分かんない位の確率です。

そんなに大きな宇宙!
その宇宙の片隅に局部銀河群と呼ばれ、20ほどの銀河からなる、大きさが数百万光年の控えめな銀河団がある。

その中のまた、片隅にある銀河系!この銀河系の端もはじの太陽系に地球は生まれました。
今では、ここには 青い空があり、水の海があり、森があり、風がそよぎ、生命の波打つ世界がある。宇宙から眺めると暗黒の中に輝く「ブルーサファイヤ」のようです。

この地球は、約46億年前に宇宙空間の星間ガスと塵が濃縮して出来、それから5~6億年経った約40億年前の原始地球の中の大気には、水素原子を多く含んだ単純な分子に覆われていました。

これらの分子に、原始地球の不安定な状況の中で発生した稲妻が作用したり、太陽からのダイレクトな紫外線が当たりして、分子は分解を繰り返した。そして分解した分子の破片が自然に化合し、もっと複雑な分子へと変化していきました。

このように化学反応で出来た分子が、原始地球の大洋の水に溶けだし、大洋の水には有機物が氾濫しました。その水は、さらに化学反応を繰り返し、より複雑な分子へと変化し・・・・、

ある時 偶然(必然?)に! 自分自身と同じものを作り出せる分子が出来てしまった。
大洋の中の分子はほかの分子を材料にして自分自身の全く粗い複製を作る事に成功してしまった。
これがデオキシリボ核酸(DNA)の最も古い祖先です。

このDNAが有名な螺旋階段のような形をした、生物が自分自身の複製を作るときに遺伝的な支持を与えるものです。(生命の指示書)

地球上の全ての生物は、それぞれ異なった「生命の指示書」を持っていますが、その指示書には、全て同じ言葉で遺伝の支持が書かれています。



太陽 そして、地球のお隣にある、「月・水星・金星・火星」のことも簡単に書いておきます。

太陽の表層爆発
写真/国立天文台


上の写真は、太陽観測衛星「ひので」が捉えた太陽の表層の爆発。
太陽黒点の近くでは、太陽フレアと呼ばれる爆発現象が発生することがあり、X線やフレア粒子、プラズマのかたまりなどを周囲に放出します。



≪ 太陽(恒星) ≫


アンシュタインの相対性原理によりますと、物質とエネルギーとは対等であるようなんです。 
しかも僅かな物質がエネルギーに変わるだけで、その量は莫大なものと成ります。

つまり太陽のような恒星の成分の大半が、宇宙で最も簡単な元素の水素が次に簡単な元素のヘリウムに移り変わる時に膨大なエネルギーが出ます。

これは手の込んだプロセスを除き簡単に説明しますと、水素の原子核4っが集まって、ヘリウムの原子核1っができ、水素からヘリウムの原子核が出来ます。

これは太陽のような1000万度~2000万度といった高温の場所で始めて可能な現象なのです。
このときに原料の水素に比べて、出来上がったヘリウムのほうが僅か(0.7%)に重さが軽い。
たった0.7%の差異があの物凄いエネルギーに変わり、輝き、熱を出し続けています。
・・・ これが核融合反応です。

自然が造り上げた物凄い大きさの「原子爆弾」
その恩恵を被って我々人類が生存しています。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

我々の太陽は宇宙の恒星の中では実に平凡な星です。
がむしゃらに働いていも精々係長どまりです。

社長レースに乗っている星は太陽の1万倍、2万倍~何万倍、という恐ろしい位の明るさ(エネルギー)を出し、まっしぐらに社長レースを走っています。

しかし、万年平社員の星もいます。
その星たちは、太陽の2000分の1~3000分の1くらいの明るさ(エネルギー)で、窓際に追いやられています。

世渡り上手な我が太陽は万年平ではなく、係長くらいにはなります。
しかし、その後に大きく出世はしそうもありませんが、定年まで後約50億年、健康だけが取り柄で何とか働けそうです。

我々人類としては我が太陽が、猛烈社員でなく、なんとも平凡なサラリーマンで助かっているのです。

・・・平凡に感謝!


≪  ≫


地球から38万4400Km離れたところにあり、誕生については、色々な考えが有ります。

最近では、46億年ほど前に地球から ほどよく離れた所で、地球と同じような過程で出来た塊(太陽の周りの塵雲が集まって出来たという考えもあります)が、何らかの形で地球に捕まったという、養子説が有力です。

私は、月は地球の一部分が何らかの形で欠け落ちて(分かれて)出来たものと考えていましたが、違うようです。

月のクレータには二つの考え方があります。
一つは隕石の衝突説で、もう一つは火山説です。
今では、誕生した後、月の表面が熱せられ、その後に中心から溶岩が流出してクレーターが出来上がったという説に落ち着きつつありますが、どちらが正しいかはまだ、判明していません。

≪ 水星 ≫


自転周期は58.6日で、公転周期は88日間の為に、2年が一日という奇妙な現象が起こっています。
表面温度は昼は430度を越える灼熱地獄ですが、夜は、大気が無いために非常に低温(マイナス170度)になると考えられています。
温度差は、600度近くになります。

大きさは太陽系で最も小さく地球の半分以下(半径2,440km)しかありません。
水星には、地球と同じように約1/100磁場があります。この磁場がなぜ小さな水星に存在しているのかは大きな謎になっています。

又、1974年に打ち上げられた、マリナー10号により、水星の姿が月に酷似していることが分かりました。

≪ 金星 ≫


地表面の気圧が100気圧内外で、気温は昼も夜も400度以上あります。大気は、ほとんどが二酸化炭素で、少量の窒素・酸素や水蒸気もある事が分かっています。
自転周期は、243日と非常に長く、公転周期225日より長いのです。

金星は、覆われたガス雲の為に、地表からは太陽の姿は見えませんし、常時100メートル/秒の風が吹き荒れ、且つ灼熱地獄で昼なお暗い、なんとも恐ろしい世界です。

≪ 火星 ≫


大きさは地球の半分くらいで、直径が6780キロメートル。重さが地球の10分の一、自転周期は、24時間37分。
公転周期は687日間(地球の2年)で、地球に似ています。

大気は地球の約1%で主成分は二酸化炭素らしいが、窒素・アルゴン・酸素・オゾンや水蒸気も微量ですが検出され、雲や霞のような気象状況が観測されています。
気温は、正午頃に摂氏零度になり、夜明け前には零下80度近くになります。

最近では、若々しい火山や峡谷も発見されていますが、生物の欠片はいまだ見つかっていません。
宇宙時代に入り、第二の地球として地球人の移住計画や火星開発が真剣に論じられるようになってきています。



先に記載しました、アメリカの宇宙物理学者カール・セーガン氏が興味のある実験(火星について)を行っていますので、その部分を記載いたします。

『 私は同僚たちと一緒に、当時知られていた火星の環境を再現しようと、一つの装置を作った。

そして、その中に地球の微生物を入れ、生き延びるかどうかをじっくり観察した。
この「火星のビン」の中の温度は、火星と同じように調節した。
中の空気は、主として二酸化炭素と窒素とし、酸素は入れなかった。
厳しい太陽光線を再現するために紫外線ランプを使った。水は砂粒の一つ一つをほんの少し湿らす程度にしか入れなかった。
二、三の生物は最初の夜が来たら凍え死に、別な微生物たちは、酸素が無いために、あえぎながら息絶えた。
又、あるものはノドが乾いて死に、あるものは紫外線に焼かれて死んだ。

しかし、かなりの種類の微生物たちがこの厳しい環境の中で生き延びた。
彼らは、酸素を必要としなかった。
気温が酷く下がるときには、一時的に店を閉じ、小石の下や砂の中に隠れて紫外線を避けた。
このように地球上の微生物でさえ火星の環境に耐え生き延びられるのだから、もし火星に微生物がいるのならば、彼らはもっと旨く生きているに違いない。

だがそれを調べるには、火星に人間が実際に行ってみるよりない。 』





天動説と地動説

下の左図は、アレキサンドリア王朝の時代(AD2)に天文学者プトレマイオスが体系化した天体説明図です。

地球は宇宙の中心であり、他の星が地球の周りを回っているという仮説のもとにつくられています。
それから、コペルニクスの登場する16世紀まで、地球は宇宙の中心であるという天動説が信じられていました

天動説・地動説


☆ ☆ ☆ ☆ ☆

昔の人でも、現在の人でも、・・・
想像もできないことが起きている宇宙!

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

現在・世界中の自然科学/宇宙物理学者が束になっても、”宇宙の実体”の”欠片”すら解らないのが実情です。

ですから、・・・・・・・・・・

宇宙そしてその外側を考える時には、Nicolaus Copernicus の ”地動説”という考え方から解放された思考も必要で、「天動説云々!」馬鹿らしいことのようですが、真面目に考えることも一考だと思います。

何故ならば、・・・・・・・・

主観も客観もない、根源的実在!/ 時間も空間も超越した宇宙 或いは、その外の世界では、何も動いていないといえば動いていないし、全てが動いているといえば動いています。

又、”時間”もなく”永遠なる現在”があるのみとも考えられます。

思考に自由性を持たせ、物理的(地球的)な”天・地動説”から抜け出して宇宙を考えれば、視点の位置によっては”地動説”になったり”天動説・全動説・無動説”になったりしますので、 ただ、理解(認識)する ”場” の違いという事にもなりえます。 

そこで、問題意識を”天”が動いているか、”地”が動いているかではなく、現代人の”視覚、思考(認識)”の硬直化に向けるべきなんですね。

・・・・・ 全てが「藪の中」ですから! 何事も決め付けて思考しないということです。

例えば、私(貴方)が、いなくなれば、私(貴方)の中の宇宙もいなくなります。
ですから、デカルト的思考から離れ、思考・論理に自由性を持たせると、 私(貴方)が”宇宙”そのものなのかもしれません。



下の写真は、オリオン座大星雲 /散光星雲の代表です。
地球からの距離は約1500光年とかなり近い星雲で、ガス雲から生まれつつある星を数多く見ることが出来ます。

オリオン座大星雲


宇宙の話に興味のある方は、Part 1 及び Part 3もありますのでクリックして読んでみて下さい。

宇宙 PART 3
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