” シリーズ: 八ヶ岳思考 ”
旅の終わりに

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インド/コルカタ
マザーハウスにて


” 人生の歩き方 ”
旅の終わりに 編

道に迷ったとき
歩き疲れたとき
暗くなり、・・・
周りが見えなくなったとき
今宵の宿がないとき

そんな時に、
ガイドブック片手に続けた旅!
その終着駅が見えてきました。


《 多様性の中での一致点 》
思想と文化・人種・宗教 > 差別


今回は、思想・人間(生活)・宗教・文化に焦点を当ててみました。
そこから、人間に潜む差別の源も考えてみました。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

多様性/テリトリー > 差別


境界は、”執着心とコンプレックス”、それに”不安”からくる線引きではないかと思っています。

人間は、”執着心とコンプレックス”、それに”不安”から、
なんにでも境界/領分をつくり、境界の外の人間を”異質”と捉える。

思想でも、人間でも、
宗教・文化でも!

線の中の自分たちは、まともで正義!
線からハミデタ人間は間違いで悪だから排除する。
日本も排除では、”村八分”という言葉があった。
いや、まだ残っている!

国と国との境界、民族・文化・人種の境界、宗教の境界、主義主張の境界 そして、身分の境界等々!
人間のサガ・業・・・そこに潜む差別意識。



そこで、今回は 多様性 /領分・テリトリー の一部を探ってみました。

《 ページ内容の目次 》

多様性1 人間宗教
人間のつくる境界/宗教・差別
インドでの差別の実体験の紹介

多様性2 文化
文化・宗教・風習の境界
建物に関わる上棟式(棟上げ)

八ヶ岳・編笠山の紅葉


多様性1 人間
人間のつくる境界/宗教・差別

特集:和を以て貴しとなす/八ヶ岳の花


インドでの差別の実体験の紹介

下の写真は、出自や肌の色・容姿などの違いなどで別種/異質 とされているインドの”ハリジャン”の子供たちです。

特集:和を以て貴しとなす/インドの人々
特集:和を以て貴しとなす/インドの子供


(註) ハリジャン・ダリット/不可触民(ふかしょくみん)

カースト制度(ヴァルナ・ジャーティ制)の外側にあって、インドのヒンドゥー教社会における被差別民で、総数は約2億人と推計されている。
現在、インドの人口は約13億人ですので、約7人に一人の割合の彼らは、アンタッチャブル、アウトカーストもしくはアヴァルナ或いはダリットと呼ばれる。
ガンジーは、その人たちをハリジャン(神の子)と呼びました。

下級カーストのインド人は言う。
差別あるカースト制度のおかしさを!
しかし、その人が ”ハリジャン・ダリット”をひどく差別する。
ある意味では、人間として見ていない。

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実は、日本でもつい最近まで似たような現象があった。
いや、現存している!

・・・ 人間の業なのか?
同じ日本人の人を、エタ・ヒニン或いは部落民などと呼んで差別する人がいたので、他人事ではない。


インドの身分制度で差別される人々
その人達を助け歩いたマザーテレサ


マザーテレサ
コルカタ/マザーハウスにて
マザーテレサ
コルカタ/マザーハウスにて


カースト制度とは

正確にはヴァルナ・ジャーティ制度(四姓制度)と呼ばれるもので、「カースト」とはポルトガル語が語源になっています。
又、ヴァルナ(梵: varṇa、वर्ण)とは色種を意味し、四層の種姓(身分)に分割した古代インド宗教のバラモン教の階級思想です。

1・知識人(僧)階級
婆羅門/バラモン:ブラーフマナ
2・支配者階級(王・為政者)
刹帝利/セッテイリ:クシャトリァ
3・庶民階級
吠舎/ベイシャ:ヴアイシャ
4・肉体労働者階級
首陀羅/シュダラ:シュードラ

の四つに分かれています。
その階級外として ”ハリジャン/ダリット”が存在します。

又、ヒンドゥー教と婆羅門教の違いは、婆羅門教は古代インド宗教で、ヒンドゥー教はその教えを引き継ぎながら発達したインドの土着宗教です。
婆羅門教は一神教で太陽神のみが神ですが、ヒンドゥー教は太陽神を最高の神としながらも多くの神が存在する多神教です。

例えば、牛・猿、或いは仏陀もヒンドゥー教の神の使いで、多様性に富んだ宗教です。

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ヒンドゥの方達には大変失礼ですが、ヒンドゥー教の神々の像を見ていると奇怪と言うか、おかしいと言うか笑みがこぼれて来ます。
しかし、宗教の神々が身近にそして親しく感じたのも事実です。

たしか、養老孟子さんだと思いますが、 ” 宗教は嘘から出た真 ” と言っていましたが、インドで神々の像に手を合わせていたら、その言葉を実感しました。

ヒンドゥー教の神
ヒンドゥー教の神
ガネーシャ
ヒンドゥー教の神
ヒンドゥー教の神
ハヌマン




※  インドでの差別の実体験

私がインド/バラナシ郊外でハリジャンの子供を食堂(きたない大衆食堂)に連れて行った時の話です。

・・・ 入室を断られました。

私が喧嘩腰に文句を言ったら、裏の薄暗く汚い物置みたいなところにテーブルとイスを作り、そこで食べろということでした。

・・・ 悔しかったですね!

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 



差別!・・  ハリジャンの子供は毎度のことで馴れている。

外国の者が、インドの制度のことでとやかく言えないが、生まれた時から仕事や身分が決まる。物乞いの子は物乞い、靴を磨く者の子は靴磨き、ドアーを開け閉めする者の子は、ドアーマンとなる。
傍から見ると、何ともやりきれないが、守られていることもあるらしい。

しかし、・・・

我が国のことを棚に上げて言うのだが、現在でもこのような身分制度があることが外野からでは理解できない。
このような差別も日常の一部でなんともないらしいが、・・・ それでいいのか?と、思ってしまう。



 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

店を出ようとも考えましたが、変な意地もありました。
又、己の得手勝手な良心で、飢えている子供に食べさせたいと思い、その場所で食べました。
子供は無邪気に”ガツガツ”と食べていましたが、
全くもって、・・・
店主やそこにいた客達の態度・目があからさまに侮蔑していた。
なんとも惨めであり・ 悔しくもあり、 差別された時の感情を味わいました。

いや、差別云々!そんな大義名分よりも、深層部の感情・心の惨めさや悔しさで涙が滲んできた。・・・ 今思い出しても、不快感を感じる。

なんだろうか、あの人たちの目は!
人を見る目ではない!
惨めさや悔しさは、大げさに言うと人間の尊厳に関わることなのかも知れない。
歓びや畏敬・感謝の反対側にある、何か(悪魔)に侵された感じがした。

帰り際、店主に料金の倍以上の金を投げつけるように支払うと、店主が笑いながら”サンキュー”って言いやがった。

・・・ 嫌な気持ちが倍増して、余計に惨めになった!

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

笑っちゃうが、これぽっちのことで惨めになった!
それを思うと、
マザーテレサやガンジー、
どんなに悲惨なこと・惨めなことを体験し乗り越えたか!
・・・ 凄い人たちがいた

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

インド/コルカタ:死を待つ人々の家

凄い人たちがいる!
ここでボランティアで汚物を洗っていたオーストリア人男性の言葉が忘れられない。・・・ 今でも思い出すと感動で涙する!

インド/コルカタ:死を待つ人々の家
《 マザーテレサ 》
故・マザーテレサの指導の下
差別で苦しめられ、
死に行く人々を見取っている


誰もが陥る坩堝!

自分自身では、・・・
正義だと思っていても、
己が知らない、思わないでの”差別”があるのではないか!

誰もが持っている人間の愚かさ
・・・ 人間の業!

前記の状況・悔しさを忘れないようにと心掛けています。
考えさせられる出来事でした。

合掌!

インド/コルカタ
マザーハウスにて


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八ヶ岳の春


多様性 文化
文化・宗教・風習の境界
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境界などなかった文化・宗教・風習!

建物に関わる上棟式(棟上げ)

日本の棟上げ・上棟式
日本の棟上げ・上棟式


日本では、神主がお出ましになることが多いので、日本独自の神事だと思っていましたが、各国で、趣旨/意味合い・やり方・形の殆どが同じように行われているんです!
上棟式は日本独自のものではなく、ヨーロッパでも古くから根付いている儀式のようなんです。

・・・ 興味深いことですので、調べてみました。

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ヨーロッパでの上棟式というのは、昔(紀元前でしょうね?)のデンマークやスウェーデン・ノルウェー地方(ノルマン人 )で、木造建築を造る際に木々や地の霊を鎮める為に行われた宗教儀式が始まりだそうです。

ノルマン人の間で行われた儀式は、建物の建設の際に、主要構造を完成させた時点で式典を行われます。

この儀式は、日本と同じような意味合いで、その地の霊・神に対する挨拶や畏敬の念が込められているようです。

木造建築の屋根の棟木を建物の最上部に取り付けてる際に行われます。
棟木に大工や建築主らが署名した後、その棟木を屋根に引き上げて固定し、その上に常緑樹の葉や枝で作った飾りや旗などを設置し、その後は一同で飲食を行う。

・・・ 日本の話ではありません。
下の写真を見て下さい。形状も催事も同じなんです。

それがヨーロッパ各地に伝わり、移民を通して一部のアメリカにもこの風習が伝わったそうです。

上の写真は、ヨーロッパ(デンマーク)と日本の上棟式ですが、全く同じように感じます!



・・・ 興味深い現象ですね!

一例として、
ドイツの上棟式 ( Richtfest:リッヒトフェスト ) を紹介致します 。

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下の工事中の写真を見て下さい!
写真を見ると、大小のドームの屋根の上に木を立てています。

棟上げ、上棟式 !?

スイスのバーゼル近郊・ドルナッハという場所に1920年に完成し、1922年に火事で消滅した 第一 ゲーテアヌムという建物の工事途中の写真です。

屋根の頂上に樹木(常緑樹)を立てて、祭壇を造り記念写真を撮っています。

主要構造(棟木)を完成させた時に行う式典、
明らかに日本と同じ上棟式(棟上げ)です。

ドイツでは建物の上棟式は14世紀頃から行われ現在も続いているそうで、建設中の住宅で依頼主が幸せに暮 らす家庭を築く ための大切な習慣だと考えられています。

家の基本構造と屋根を支える骨組みが出来上がった時に、家の安泰や幸運を祈って上棟式が行われるそうです。

儀式は、屋根の骨組みの頂部に常緑樹の小さな木や、枝や葉っぱで編み上げたリース等を飾り、建築依頼人が最後の釘を打ち込み、その後に大工さんの代表が屋根の上で建築関係者へ謝意を述べたり神に家の安泰や祝福をお願いするスピーチをします。

式を担当するのは家を建てる家族で、参加者は 近所の住民や建築家・大工など家の建設に携わった人たちです。
儀式の締めくくりは、家主が参加者の前でスピーチをし、ドイツの習慣で家の屋根からガラスを落とし、ガラスが割れると縁起が良いとされています。

その後に、ドイツの伝統的な料理・ビールやワインを楽しみ、家族や参加者は絆を深めるそうです。

驚き!
そして、面白いですね、
全く日本の上棟式と同じです!


日本独自のものがタマタマ同一なのか、それともヨーロッパから伝わったものが、日本に根付いて神事になったのか? 後者とするなら、どのように・いつ頃伝わったのかが不思議です。それも、神社・神主を交えた催事なのでより不思議です。

・・・ ある文化・風習には境界などなかった!

インド/バラナシ:ガンガ(ガンジス河)の夜明け

END