Rudolf Steiner
ルドルフ シュタイナー
Geisteswissenschaft/Anthroposophie
( 人智学☆精神科学 )
《 精神科学概論 Stage2 》
精神科学概論 Stage2
INDEX
◆ 精神科学概論
言葉の解釈
精神科学( 霊科学 )/学び
私には答えのない学び
欧米と日本の文化や宗教の違い
文化や宗教の違いを知って学ぶ
宗教と科学(学問)/思考の仕方
学びの整理
神秘学の難解な表現について

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Geisteswissenschaft/Anthroposophie

Geisteswissenschaft/精神科学
☆ ☆ 思考/思想 ☆ ☆
Geisteswissenschaft
精神科学( 霊科学 )/言葉の解釈

”精神”のことを英語では「Spirit」、ドイツ語では「Geist」と言います。
では、”霊”のことはどうか?
英語では「Spirit」、ドイツ語では「Geist」といい、”精神”と”霊”は同じ言葉でも表され、日本語のように明確には分かれていません。
そして、ドイツ語の「Wissenschaft」とは”科学”のことを言います。
ですから、”Geisteswissenschaft” を”精神科学”と訳す人もいれば、”霊科学”と訳す人もいますが、どちらも正しいのです。
現在の日本(日本語)では、”精神”と”霊”を同じ言葉や意味合いで表現することはありませんが、欧米/キリスト教文化圏では、私たち日本人が考える”精神”と”霊”のようには考えていません。
又、日本には、欧米人(特にキリスト教圏)が意味する ” 霊 ” にあたる言葉が無いように思えます。
ですから、日本人には精神/心への問いかけは馴染んでいないのです。
残念ですが、・・・
おかしい人たちの集まりと判断されがちです。
精神科学/人智学 – 神秘学の礎編でも記載しましたが、神秘学は、英語では occultism(オカルティズム)とか”occult sciences(オカルト・サイエンス)”といい、神秘的直観や思弁、幻視、瞑想、啓示などを通じて、神と結びついた神聖な知識の獲得や高度な認識に達しようとするものです。
又、神秘学はオカルトの学びを意味していています。尚、本来・occult (オカルト)は、占星術、錬金術、魔術などを指していて、それらの学びの総称が神秘学ということになります。
昨今の日本では、”オカルト”というと”カルト集団”を連想してしまう方が多いです。それは、某真理教や旧統一教会、白装束集団、その他・類する事件が多発しましたので仕方がありませんが、当然・オカルトとカルトは異なります。
オカルト思想には、・・・
俗にいう・カルト化・宗教化しやすい要素が含まれているということも知っておくべきでしょう。
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因みに、
シュタイナーの神秘学は、ドイツ語で Geheim wissenschaft で”秘密或いは神秘の科学”を意味し、英語では、上記のようにoccultism(オカルティズム)とか occult sciences(オカルト・サイエンス) といいますが、後者のほうが ”神秘の科学”を意味しますので、シュタイナーの主旨に合っています。
★ ★ ★ ★ ★
Geisteswissenschaft
精神科学( 霊科学 )/学び

人智学の学びは、基本的な生活態度の中で、感覚・知覚などの明瞭な感性を獲得することが大切なのです。
・・・ Rudolf Steiner
人智学の学びの中での人生の存在は、人間の自我が事実に基づいた態度をとるための偉大な教師です。
・・・ Rudolf Steiner
私には答えのない学び
シュタイナーは、彼の見識・見解による論理で答えを出しているのですが、正直に言うと/彼の言われる世界観(霊観)が見えない・体験できない現在の私では、彼の論理で解釈できない箇所については ” 保留 ” とする、としか言えないのが現状です。
私の解釈では、解ったようなフリをしていては、この学びの中核から遠ざかるだけだと思っています。
ですから、保留として、理解できる時期の来るのを待っています。
私が考えるところの答えがない学びの一種は、 別種/異物(ある意味では魑魅魍魎)と 同様に考えられる傾向がありますので、現在の社会状況では解釈や理解の仕方でまるっきり異なる結論に辿り着いてしまいます。
しかし、この種の考えや教育ということを伝える側にも問題があるのかもしれませんので、宗教ではないとするならば、一方向側に偏ったやり方・思考だけでなく、両サイドに立ったうえでの反省や検証・検討も試みたらどうかと思っています。
自然科学は”科学”!
精神科学も”科学”!
”神秘学概論”
神秘学は”科学”です

私が書物に「神秘学」という書名を与えたことが、ただちに誤解を招きました。
多方面から”学”であろうとするなら、”神秘”であってはならないと言われたのです。 こうした異議は思慮が足りないのです。
それは、あたかもある内容を公表する者が、その内容を”神秘”にしたいと望んでいる、と言われたようなものです。
「自然科学」という言葉を用いる場合には、”自然”についての知識が扱われていることを暗示しようとしているのではないでしょうか。
「神秘学」は、外的に自然の中では知覚されないという意味で、「秘匿」に経過することがらについての”科学”なのです。
・・・ Rudolf Steiner

Rudolf Steiner
ルドルフシュタイナー
Geisteswissenschaft/Anthroposophie
( 精神科学/人智学 )
文化や宗教観の違いを知って学ぶ
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そうでないと、日本人の場合は、
” 霊科学 / 霊! なんだそりゃ~ ” と、学ぶ前から単なる批判的思考に陥ることになります。
☆ ☆ ☆
欧米と日本
文化や宗教の違い/思考の仕方の違い
欧米のキリスト教的思考は、自分と神との関係性から成り立っていますが、日本など・東洋の仏教的思考は、自分と自己の関係性から成り立っています。
どちらが良いか悪いかではなく、他力的思考と自力的思考の違いになり、” 色 ” の見え方や ” ベクトル的 ” な違いはあるのではないでしょうか。
☆ ☆ ☆
尚、シュタイナーの思考は、本来・人間の心や体(物質体)を超越した思考であり、基本的なモノは、表面に付着する思考や形態に関わらず同一であるべきなのです。
しかし、心や体に支配されている現世では、理屈と現状は一致しないと思っています。
この支配から解きほぐすのが、シュタイナーのいうところの修練であり・瞑想なのですが、凡夫にはなかなか難しい。
ですから、 ” 感じ方や理解の仕方 ” それが、このような学びの難しいところであり宿命でもありますので、仏教等の文化の人々や宗教臭を嫌う人々とは、感じ方や理解の仕方が異なるのは致し方が無いことだと思っています。
頭で理解しようとしても心(無意識/阿頼耶識)が拒否することもあります。
文化や宗教的感性というものは、無意識/阿頼耶識レベルでは、へばりつくように消えることなく残っている、と思っています。
この種の学びでは、これを乗り越えて理解するのが難しい!
※ 解ったようなフリはできます。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
【 参考 : 思考の変化 】
医学者・養老 孟司氏の考え方
「霊魂の不滅」がないとキリスト教は成立しない。
そのキリスト教を基本に置いた欧米と仏教を基本に置いた日本では、モノの考え方が異なってくる。
それは、「霊魂の不滅」であるのか、それとも「諸行無常」かとの考え方であり、この考え方で社会の前提が非常に違ってくる。
又、思考も行いも全く異なってくるのですが、昨今・いつのまにか日本も一神教型に変わってきています。つまり、前提が異なるのに社会の思考や行いがキリスト教化してきているのです。

宗教と科学(学問)
思考の仕方/”客観性”と”冷静さ”を忘れずに
村上春樹氏の「約束された場所で(文芸春秋社)」というオーム真理教信者及びだった人との地下鉄サリン事件後の対話集を読むと、ほとんどの方が頭もよく真面目で信じやすい人たちです。
そして、現状社会の汚れに疑問を持ち、スピリチュアルやオカルト、そして宗教的方向に救いを求めた方達で、現状では答えがない世界に埋没し、麻原(グル)の言う体験談、論理性に身を委ねてしまったようです。
この種の学びは、現状では答えがない・見えないから、偉大(?)と思える”グル”等の体験談や考え方に埋没し、人生をかけてしまったようです。
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人生をかけた12人!
無期懲役囚の元外科医師を除き死刑は執行され、・・・
もうこの世にはいない。
☆ ☆ ☆
敢えて書いておきます!
どのような”学び”でも、
”客観性”と”冷静さ”を忘れずに臨むべきだと思います。
・・・ 難しいことですが。

Geisteswissenschaft / 精神科学
《 学びの整理 》
シュタイナーは何故に、難しいすぎる叙述、誤解されるような叙述、読解力のない人 或いは、私みたいな馬鹿もんは近づくなとも思えてしまう叙述に終始しているのだろうか?
それ故に、巷間、シュタイナーの思想・思考の学びで誤解や理解の仕方に差異が生じているのではないか?
”心の学び”でもある精神科学! (と、私は思っています。)
・・・ 率直に人の心に働きかける/うったえる言い回しや言葉で表現できなかったのだろうか? などと、単純な私は考えてしまいますが、ルドルフ シュタイナーには深い読みがあったようです。

■ Rudolf Steiner
神秘学は、難しい表現による文体に同意して読んでいく読者の善意を前提とする書物として広く普及しました。
私は全く意識的に、誰にでも分る叙述ではなく、正しい思考の努力によってしか内容の中に入っていけないような叙述に努めました。
私はこれによって、読むこと自体が霊的修練の始まりになるという性格をこれらの本に刻印したのです。
こうした読書に必要とされる冷静で慎重な思考の努力は魂の諸力を強化するのに必要なのです。
・・・ Rudolf Steiner
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近代哲学の祖「デカルト」は、この世界の存在がユメマボロシかもしれないと全てを疑った結果、その疑っている自分自身の存在に行き着き、この存在だけは疑い得ないと考え、有名な「我思う、故に我在り」という言葉を残している。
これが、実存思想・自然科学の基礎になっている、デカルトの「明証性」です。
しかし、シュタイナーは、この根源的真実を捉えていない外的(物質的)思考自体が間違いであると指摘している。
何故ならば、デカルトの「明証性」は、外的要因の ”物質やエネルギー” だけを中心にすえ、内的要因を封印しての結論ゆえに、 この世(物質社会)で創られた”我の思考”と”我の存在” でしかないという考え方をしています。
そして、シュタイナーは、デカルト以降の近代自然科学の落とし穴や疑問について警鐘を鳴らし 且つ、社会状況を愁い!自分が体感し読み取った ”真理 ” を伝えなければならないという使命感が働いたのではないか?
☆ ☆ ☆
・・・ と、いうことで、
精神科学概論 Stage 3 に継続します。
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■ 精神科学概論 Stage 3
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《 精神科学概論 Stage 3 INDEX 》
★ 概略:Rudolf Steiner
・ 時代背景と神秘学関連への流れ
★ 精神科学/人智学の基軸
★ 精神科学/人智学 の”理念”
★ より良き人間社会を創る!
《 NO1 》 人間の構成 要素
★ より良き人間社会を創る!
《 NO2 》
・教育概論/シュタイナー学校
★ 人生での幸せとは?
・・・ 幸・不幸について
・・・ 快楽・苦悩、欲望
