変化 / 時代と共に”住まい”も変わってきた。

空間というものに重点を置いていた時代から、住み方・住まい方などの環境、空間ではなく大げさに言うなれば”生き方”を表現する時代に、住宅も変わってきたように感じます

紹介する住宅をご覧下さい
全てがガラス張りで、通りから建物を透かして裏の住宅まで見えるくらいに透明感のある住まいや洞穴のような住宅
倒れそうな佇まい、飛んで行ってしまいそうな住宅
タンポポや雑草が生える住まい、部屋としての箱が一つ一つ独立した住まい
色とりどりの住まい、屋根の全てをガラス張りにした住まい、哲学的な住まい
等など・・・ 色々な”生き方”を表現しています
その表現の担い手、
現在日本だけでなく世界でも活躍している建築家の造った住宅を紹介いたします

ここに紹介する建築家は、
建築界のノーベル賞ともいえる”プリッカー賞”の受賞者も多くいます

海外ではこのような考え方や空間が受け入れられ、評価されています
日本でも一部の方が、日本の住まいの固定概念からはみだした”住まい”を要望し始めています

・・・ 価値観の多様性!

自由で良い時代になりつつあると思っています



夏の暑さや冬の寒さ、台風の日の恐怖、他人が通り抜ける、梯子で登る、雑草も何のその、等など不便や肉体の辛さを越えて住んでいる
一年で壊されたものもあるが、多くの住人は満足している

色んな人が生きている!
だから、色々な生き方や形があってもいい!

大切なお金をかけて遊んでいる訳ではない、それぞれが真剣に考えている
建築家も住人も・其々が自分の価値観や住み方を主張している
主張が強すぎて失敗作もあるのだろうが、失敗を恐れては個性は出せない
生きるとは、住むとはを考えている

以下の住宅の中には、建築の賞を取ったものが多くありますが、
それらの賞は建築家にあげた賞ではなく
間違いなく、住み手にあげた賞だと思います

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以下の住宅は、固定概念や常識で見ないほうがいい
街中が同じような建物、同じ色や形の服装等などを越えていこうとしている
服装や容姿・髪の色・生活などは個性的になってきたが、
・・・ ”住まい”はどうだろうか?

だから、超えようとしている
それも無意識的に、自然に超えようとしている
これからの生き方や住まうとはの答えを模索している

尺度・・・
物質的な尺度
広さや狭さ、豪華さや質素なんてものはどこかに吹っ飛ばした作品ばかりです

尺度がないから・・・
見ていて考えさせられるが、
良い時代になったのかもしれない

ある意味では自由なんだと思う

大げさかもしれませんが、
造り手も住み手も固定概念に縛られていないから、
殆どの方が、”何だこりゃ~” と異物でも見るように感じると思うのですが、現状のシステム・姿勢・常識・概念を変えていくには、”住まう”ことから変えていくことも重要ではないでしょうか

”住めるのだろうか”等の疑問を持つのは勝手だが、住んでいる人がいる
そのような建物の紹介です。

建築家:藤本壮介氏 HOUSE NA 外観
■1  建築家:藤本壮介氏 HOUSE NA /外観
ほとんどガラス張りにした極限まで軽快な佇まい
奥の家がこの建物を通して見えます
狭い敷地に建つ、スキップフロアーで広くした住宅
建築家:藤本壮介氏 HOUSE NA 内観
■1 内観
広く見えますが実際は狭い空間です
光と透明感による錯覚でこのような感じが出る
浴室も四面全てガラス張り(カーテンはある)
建築家:藤本壮介氏 HOUSE N 外観
■2  建築家:藤本壮介氏 HOUSE N /外観
構造体が入れ子状になった住まいで、外囲いの壁や屋根は穴だらけ
建築家:藤本壮介氏 HOUSE N 外観というか内観
■2  外観というか内観
外界との緩衝体としての中庭には植栽
建築家:藤本壮介氏 HOUSE K 外観
■3  建築家:藤本壮介氏 HOUSE K/外観
船の先端みたいな造形で
三角の傾斜した室内空間で屋上が広場になっている
明かりは主にトップライトから取っている
建築家:藤本壮介氏 HOUSE K 内観
■3  内観
端から端まで見通せる空間でワンルームになっているから広く感じる
建築家:西澤立衛氏 森山邸1 外観
■4  建築家:西澤立衛氏 森山邸1/外観
※ 世界的に有名になった住宅です
部屋の一つ一つを独立させ、各部屋の間を庭や通路にした形態
通りから内部が見え、通路は他者も通り抜けられる
プライバシーよりもコミニケーション重視
建築家:西澤立衛氏 森山邸2 外観
■4  外観2
建築家:西澤立衛氏 森山邸 内観
■4  内観
奥に見えるのが独立したガラス張りの浴室とトイレ
建築家:妹島和世氏 プラットホーム/小淵沢別荘 外観
■5  建築家:妹島和世氏 プラットホーム:小淵沢別荘 /外観
面白い建物で、建築というよりも宇宙船みたいです
・・・ 現存していません(一年ほどで壊されたそうです)
宇宙のかなたに飛んで行ってしまいました
固定概念や常識に捉われない建物で私は好みですが、
八ヶ岳・小淵沢・・・
冬にはマイナス10度くらいになるので寒かったのかもしれません
建築家:妹島和世氏 住宅A 外観
■6  建築家:妹島和世氏 住宅A /外観
歪んでいる? 目の錯覚ではありません
倒れそうで倒れない!
建築家:妹島和世氏 住宅A 現在
■6 現在
時と共に周辺が変わり、家族も変わる!
残念ですが、ガラス部分は覆われてしまった
冬に寒いのか、夏に暑いのか、或いは視線対策?
建築家:山田紗子氏 住宅/自邸 外観
■7  建築家:山田紗子氏 住宅:自邸/外観
工事現場の足場パイプを外部のテラスや階段に使用した住まい
まだ工事中のような外観だが面白い雰囲気を出している
インドフリークの私には馴染める住まいです
建築家・石山修武氏の世田谷の自邸兼事務所を思い出す
建築家:山田紗子氏 住宅/自邸 内観
■7  内観
外部の鉄パイプや金属に対して室内は徹底して木を表している
外観の排他的な雰囲気とは異なり住みやすそうな室内です

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私にも住めそうな住宅はないのか と、言う”一般人”のために
ここでチョットだけ一般的なモダン住宅の部類も紹介します

■8  建築家:永山裕子氏 住宅/外観
個室と共用部の空間をセパレート型にした住宅
個室部はコンクリート打ち放しでプライバシーを守り
共用部は、外壁も天井もガラス張りにして解放感を与えた住宅
■8  内観
共用部分をコンクリートの壁で挟み
その共用部を階段状に設け、3方の壁・屋根:天井をガラス張りにした住まい

一般的なモダン住宅といっても、他の住宅よりは穏やかな感じですが
やはり内観は個性的です。
しかし、今まで見てきた住宅に比べるといやにオーソドックスに見えませんか
そして、なんとか”一般人としての私”には住めそうじゃないですか?

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再度、純粋的個性住宅に戻ります

■9  建築家:坂茂氏 住宅:カーテンの家/外観
テラス部分に大きなカーテンを設け・カーテンで囲った住宅
風が強いと写真のようになるが、雨の日はどうするのか?
建築家:坂茂氏 住宅:カーテンの家 夜の外観
■9  夜の外観
夜間、カーテンを閉めるとこうなる
建築家:石上純也氏 住宅/レストラン 外観
■10  建築家:石上純也氏 住宅/レストラン/外観
地面を掘って掘った部分にコンクリートを流し込んで作った住宅
白い屋上部分が依然の地面レベル
縄文人もびっくりの住まい・・・ なんか、いいな~!
建築家:石上純也氏 住宅/レストラン 内観
■10  内観
土の部分はコンクリートなんですが、
土が付着していい味が出たのでそのままにしたそうです
建築家:藤森照信氏 高過庵/茶室 外観
■11  建築家:藤森照信氏 高過庵:茶室/外観
またまた、倒れそうで倒れない!
諏訪の街を一望する畑の真ん中にある茶室
給水や排水はないので、茶器や水は持って梯子を上がる
それとも、紐でつるし上げるのか?
・・・ 年寄りには難しいが、何か、いいですね!
使用水は窓から捨てるのか? ・・ 畑の肥料になる
建築家:藤森照信氏 タンポポハウス 外観
■12  建築家:藤森照信氏 タンポポハウス /外観
東京にある いかにも自然な風貌の住宅
建築家:藤野高志氏/生物建築舎 事務所兼住宅 外観
■13  建築家:藤野高志氏/生物建築舎 事務所兼住宅/外観
外観は一般的で変哲がない しかし、
四周囲はコンクリートの打ちっ放しですが
屋根と言うか天井はすべてガラス張り
建築家:藤野高志氏/生物建築舎 事務所兼住宅 内観1
■13  内観1
室内の屋根・天井は全てガラス張りで床は土のまま
完成時:無機的な空間
建築家:藤野高志氏/生物建築舎 事務所兼住宅 内観2
■13  内観2
室内が森のように、・・・・ 木陰は夏の暑さ対策になる
現在:有機的な空間になっている

全く形は異なるのですが、やり方・建て方として生物建築舎の建築を見ていたらインドでの住宅を思い出しました

インドの田舎町でお邪魔した農家の家は、四周囲の壁を牛糞を混ぜた土壁で造り、大きく開いた屋根には木々を縄で結んで簡単に骨組みを造り、その上に藁を乗せるだけで、床は土のママで室内には植物が繁茂していました
雨期には藁を沢山乗せるらしいが、結構雨漏りはするとのこと

おおらかでいいですね!

飲み残した水やお湯は床に撒き、 浸透したり植物の栄養にもなります
さすがに残飯は外に捨てます
夜は、藁の間から星が見え隠れしていたのを思いだします



異色の建築家・住宅を紹介します

☆高崎正治氏
高崎正治氏は、” 物人建築”という名前の建築事務所を主宰しています
宇宙や命の神秘性に着目し、建築でそれらを表現しようとしています
建築家の白井晟一氏・渡辺洋二氏やルドルフ・シュタイナー氏の建物に共通する何かを感じました

☆荒川修作氏 (1936年 – 2010年)
荒川修作氏は、世界的な美術家であり、建築家でもあります
岐阜にある”養老天命反転地”という公園が有名です
「人はありきたりな日常とは異なる環境で身体感覚を再構築することで、新しい文明を開くことができるのではないか」と考えて行動・作成しています

☆ 川合健二氏 (1913年 – 1996年)
建築家であり、科学者であり、設備設計家でプラントエンジニア
1958年丹下健三設計の「(旧)東京都庁舎」で設備を設計したことが有名
その後、丹下建築の設備設計を多く手がける
コルゲートという管を家にした住宅が有名です

建築家:高崎正治氏 天地のいえ/住宅 外観
■14  建築家:高崎正治氏 天地のいえ:住宅/外観
宗教団体の建物ではありません 住宅です
内部はもっと複雑な造りで、造作が大変だったと思う
建築家:高崎正治氏 これも住宅(B)です 外観
■15  建築家:高崎正治氏 これも住宅(B)です /外観
中央にある卵型のコンクリート打ちっ放し部分には、
小さな光が入る居間・瞑想的な空間がある
建築家:高崎正治氏 住宅B 現在
■15 現在
コンクリート打ち放しの経年汚れです
これも一つの味わいです
建築家:荒川修作氏 三鷹天命反転住宅 外観
■16  建築家:荒川修作氏 三鷹天命反転住宅/外観
三鷹の東八道路沿いにあるカラフルな建物
幼稚園かと思う人が多いらしいが集合住宅です
建築家:荒川修作氏 三鷹天命反転住宅 内観
■16  内観
”死を遠のける住まい”という謳い文句
床は凸凹で傾斜が付いているから家具は置けない
収納は無く、天井から出ているフックが代用
■17  建築家:川合健二氏 コルゲートハウス/外観 1
楕円形のコルゲートを横に転がし、周囲を砂利で押さえただけの住まい
何ともおおらかな住まいの造り方で、発想に感心する

土地に基礎等で定着してない、転がそうと思えば転がせる
ということは、建築基準法上の建築物になるのだろうか
或いは、仮設物なのだろうか

どうでもよいことだが気になる!

・・・ だけど、おおらかでいいですね~
私が求める究極的な発想・個性的な住宅はこのコルゲート住宅かな
■17  外観 2
窓はハニカム状にした鉄板で造ったが、
光が入らないほうが落ち着くと言う考えで、後に塞いでしまった
下の写真は、2枚とも塞ぐ前のもの
■17  内観 1
最初にあった明り取りはハニカム状
■17  内観 2


END