先達の名言 NO2
” シリーズ:八ヶ岳思考 ”
哲学の旅:先達の名言
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先達の言葉から
幸・不幸を考えてみる 2
☆ 目次 2 ☆
Friedrich Wilhelm Nietzsche
Ralph Waldo Emerson
Aurelius Augustinus
Thaddeus Golas
Carl Sagan
Platon/Plato
Georges Bernanos
Friedrich Wilhelm Nietzsche
1844年 ~ 1900年
ニーチェには、誤解と言うのか、種々の噂がありました。
ナチズムに多大な影響を与え、その土台になったとか、反ユダヤ主義者だったとか、或いは、彼はニヒリズム哲学を広めた、などです。
ナチズム云々については、彼の妹がナチの手助けをしたことやマルクス主義者の”ルカーチ(哲学者)”氏が、ニーチェ哲学はナチズムの基礎になっていると主張したことなどが誤解を広めたようです。
しかし、反ユダヤ主義者ではないし、ナチズムの手助けもしていないし、ニヒリズムを批判していた哲学の土台を築いていたのです。
—– 私が、彼に関する書物や叙述を読んで感じたことは、
彼の潔癖さによる論理が、自身の人生や行動/行為との矛盾を許せず、それに社会の誤解で、精神が崩壊していったのではないでしょうか。
又、キリスト教の教えや道徳・価値観に疑問を呈し、東洋(仏陀)的思考のショーペンハウアーに傾倒したことが、この時代のキリスト教の道徳が絶対である社会から孤立していったのではないかと思っています。
その頃の現世離れしたキリスト教道徳に基ずく社会を、批判していた人なのです。
—– これは凄いことなのです!《私見》
彼は、思想的なことは、アルトゥル・ショーペンハウアーに、音楽的なことはリヒャルト・ヴァーグナー(<註>1876年頃からは批判的になる)に影響されています。
尚、ニーチェが、おかしくなっていく過程で、敬愛するヴァーグナー夫人(コージマ)に宛てた手紙がありますので、添付します。
「 私が人間であるというのは偏見です。
私はインドに居たころは仏陀でしたし、ギリシアではディオニュソスでした。
アレクサンドロス大王とカエサルは私の化身ですし、ヴォルテールとナポレオンだったこともあります。
リヒャルト・ヴァーグナーだったことがあるような気もしないではありません。
十字架にかけられたこともあります。
愛しのアリアドネへ、・・・・・ ディオニュソスより。」
Ralph Waldo Emerson
1803 ~ 1882
無教会主義の牧師、思想家、哲学者、作家、詩人そして、米国社会に対して、「奴隷制度」の撤廃を強く訴え続けたことでも有名な、超越思想/超越主義を唱えた人物。 超越思想(トランセンデンタリズム)
ラルフ・ワルド・エマーソンが主体になり、認識の限界を「超越」し、万物の根源であるとした”霊/魂”に基軸を置いた思想。
現在の『唯心論』が『超越的』という名称を得たのは、もともとはイマニュエル・カントがそういう表現を用いたことに由来します。
カントは理知の中にはあらかじめ感覚が経験しなかったものは何一つないと主張するロックの懐疑論哲学に答えて非常に重要な一群の理念、つまり権威ある形式があって、これは経験によって生じるのではなく反対にこれによって経験が得られること、こういう形式は精神そのものの直感だと説き、これを『超越的』形式と名付けたのです。
彼の命名はヨーロッパとアメリカで流行し、現在でも直観的思考という部類に属するものなら何だろうと『超越的』と呼ばれているほどです。
■ 今までに何を食べたかと同様に、どんな本を読んできたか、もう覚えていない。
けれども、そのどちらをもが今の私を作った。
■ きみの心に書き記せ 「くる日、くる日が最良であることを。」
■ 互いに許しえない唯一の罪は意見の相違である
■ 一貫性などというものは、小人の心に宿るお化けみたいなものだ
■ 我々は連続したものや、断片、かけら、微粒子の中で生きている。
それに対し、人間の内には全なる魂がある。それは智者の沈黙であり、この世界の美である。 全なる魂故に、あらゆるかけらも粒子も、等しく永遠なる一者に関係している。
そしてその内に我々が存在し、その無上の幸福がすべて我々の手に入るこの深淵なる力は、どんな時も自らを満たし完全であるだけでない。
見ることと見られるものであること、見る者と見せ物、主体と客体がひとつであるのだ。 我々はこの世界を部分部分で、太陽とか、月とか、動物とか、木とかいうようにしか見ない。
だがそれらのものが一部として光り輝いている、全なるものが魂なのである
Aurelius Augustinus
■ 「悪」は「善」の反対にあるものではなく、「善」の不在にすぎない。
つまり「悪」はそれ自体としては存在しないものなのである。
Thaddeus Golas
『なまけ者のさとり方』
山川紘矢・亜希子氏訳/地湧社から
■ 地獄さえも愛することができるようになれば、あなたはもう、天国に住んでいるのです。
■ 私達はみな平等です。そして、宇宙とは、私達のお互いの関係です。宇宙は唯一種類の実態から出来ていて、その一つひとつが生命を持ち、一つひとつが自分の存在の仕方を自分で決めています。
■ あなたが今、どんなことをしていようとも、そうしている自分をそのまま丸ごと、愛してあげて下さい。
■ 自分がやっていることや考えている事を否定したり、批判したり、それに抵抗したりしない事です。
Carl Sagan
宇宙物理学者
■ 私達は奇妙な考えを持ち続けてきた。
私達が誰で有れ、自分よりほんの少し違う人間や社会に出会うと、私達は、その人間や社会を、見なれぬ異様なものと考え、信頼できない、いやなものだと思ってきた。
「異国の」とか「異人の」のとかいう言葉には、否定的な言葉が込められている。
■ 宇宙的な見方をすれば、私達の一人一人が同じように貴重なのだ。
■ 私達と意見の合わない人たちがいても、その人たちも認めようではないか。1000億個の銀河の中にさえ、私達と同じものを見つけることはできないのだから。
■ 時間的には永遠、空間的には無限の、その宇宙から私達は生まれてきたのだ。
Platon/Plato Platon(プラトン) / 本名不明:哲学者
ソクラテスの弟子にしてアリストテレスの師でもある古代ギリシアの哲学者
紀元前427年、アテナイ最後の王の血を引く貴族の息子として、アテナイ(現在のギリシャ首都アテネ)に生まれ、紀元前347年(享年80)に亡くなっている。
名前はアリストクレスであったが、体格が立派で肩幅が広かったため、レスリングの師匠に「プラトン」と呼ばれ、以降そのあだ名が定着した。 紀元前367年には、17歳のアリストテレスが入門し、プラトンが亡くなるまでの20年間をプラトンのもとで学業生活を送っっている。
■ 親切にしよう。
あなたが会う人はみんな、厳しい闘いをしているのです。
■ 愛に触れると誰でも詩人になる。
■ 目は心の窓です。
■ 自分を乗り越えることが、最も偉大な勝利です。
■ 賢いものは何かを伝えるために話し、愚かな者はただ話すために話す。
Georges Bernanos
敬虔なクリスチャンのフランスの作家、ベルナノスの言葉!
人間の生の声のような気がして、好きな言葉です。
■ 信仰というものは、99%の疑いと、1%の希望だ!
最後に!
人生の幸福と不幸の”帰結名言”
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”人生は、地獄よりも地獄的である”
≪芥川龍之介≫
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”地獄さえも愛することができるようになれば、
あなたはもう、天国に住んでいるのです”
≪Thaddeus Golas≫
生きていれば厭な事・辛い事の連続です。
楽しい事などほんの一瞬!
私は、実感としては上記・芥川龍之介の言葉に共感できるのですが、これだけでは暗闇に突っ込んでしまうような気がしてしまう。
しかし、タデウス・ゴラスの言葉だけではポジティブすぎてニヤケテしまう。
それが、両方の言葉を組み合わせると、実に絶妙なレトリックになり、まるでジャズのセッションのようでもある。
《別録》幸・不幸を考えてみる
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現代風解釈・般若心経
END